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日本一絶景の温泉。




平成11年の夏。

温泉をオープンした初日に来た客は、たったの2人。

しかし、この2人は社長の知り合いで、半分冷やかしのようなものだった。


 翌日は、ひとり。


これが、純粋な初めてのお客である。

しかし、温泉に入りに来たのが目的ではなく、

あくまでも「来てみたら温泉があった」というレベル。

 場所は、山の上。日常的に人や車が通る所ではない。

さらに、この温泉。

「お金がないから」という理由で、広告宣伝など一切行っていなかった。

つまり、

関係者以外まったく誰も、地元の人でさえその温泉の存在自体を知らなかったのである。


 当然の如く一年も持たず潰れるかと思いきや、なぜか、お客が増え始めた。

それは、最初に間違ってやってきた、

たったひとりのお客の口コミで温泉の存在が世間に知られ始めたからだった。

 やがて、

インターネットにこの温泉を紹介するホームページやブログなどが数多く出始めた。

訪れたお客が勝手に書き込んでいたのである。それを見て、さらにお客を増え始めた。

温泉側もお金がない代わりに、知恵を使って休憩所や売店などを手作りで拡充し始める。

そうすると、またお客が増えていった。

まるで、倍々ゲームのように賑わい、

やがてその温泉は頼みもしないのに雑誌に掲載された。

その記事が元で今度はTVが取材に訪れ、また、それを見たお客が来るようになった。



 結局たったひとりのお客から始まった温泉が、

今では年間数十万人が訪れる日本でも有数の人気温泉になってしまったのである。
 
これは、信じられないかもしれないが実話なのである。
  
 その温泉の名は「ほったらかし温泉」という。






何とも投げ遣りなネーミングのその由来を聞くと、

初めお客を「ほったらかしていたから」なのだとか。

「そのまんまやないかい!」と突っ込みを入れたいところだが、

オープン当初は小さな湯船以外、

何もなかったから世話のしようがなかったというのが本音のようだ。

 その湯船も「温泉は?」と聞くお客に「こっち」と教えた。

だから、名前は「こっちの湯」。

新たに作った露天風呂は、

「こっちだから、次はあっちだろう」という具合に決まって「あっちの湯」。

「あっちこっち丁稚(関西限定のギャク。注・40代以降に有効)」みたいな

「ほんまかいな?」的な今では伝説と化している話である。



 さて、気になるのは、

初めてのお客がこのほったらかされていた温泉の一体何を他人に伝えたのか、だろう。

 それは、絶景だろうと思われる。

「開放的」「パノラマ」「満天の星」など露天風呂を形容する言葉は多々あるが、

そのすべてがこの温泉に凝縮されているからである。

 一度入ってみれば誰でも、その意味がわかるはず。

 裸で湯船に入ると、いきなり眼下に山梨の市街地が広がる。

その向こうには日本アルプスの山並みが盛り上がり、

その奥には、なんと富士山の雄姿が聳え立っているのである。

 もちろん、その絶景を遮る物は何もなし。

 日本全国の露天風呂を経巡ってきたが、

これほどの胸のすくような雄大な景色にお目にかかったのは初めて。

 この私が「日本一の絶景温泉」と公言しているほどのすばらしさなのだ。

 これで、お客が来ないわけがないだろう。

 しかし、この温泉、そのウリに胡坐(あぐら)をかくわけではなく、

社長が次々とアイデアを出して進化している。

そのひとつに、営業時間がある。

オープンするのは、毎朝の日の出の1時間前。

 朝日が昇る様を裸で見物できるようにする為だ。これが、またすごい光景なのだ。

雲海が市街を隠しその向こうの山並みから光り輝く太陽が富士山を照らしながら昇るさまは、惚れ惚れするほど。

年中無休のため、年始にはご来光を拝もうと人が殺到。

「年始は絶対来ないほうがいいですよ」と社長が言うほどだから、

その混雑ぶりは押して知るべしだろう。

 終わりは夜の10時とこれも遅く設定。

その時間は、満天の星の下、

眼下には日本三大夜景と称される煌く夜景が一望の下に見物できるのである。
 
 はっきりいって、これは文字でとやかく書いても伝わらないだろう。



「百聞は一見に如かず」




 実際に行って浸かってその目で見て、そして自分で感動するしかないのである。

都心から車で1時間弱。

こんな近くにこんな温泉がある。何も遠くまで足を伸ばさなくても秘湯は存在するのだ。

 もちろん、この温泉も「地図アプリ」に載っている。

指先でちょいちょいとボタンを押すだけで自宅から迷わず直行できるのだ。

 私の塗り絵地図でぽっかりと空いていた白い空間がこの温泉できっちり埋まった。
 現在12都道府県の187の市区郡を走破。順位は105位。

 少し前は、全国の地図の束を車に乗せて旅をしていたが、

今は携帯ひとつで事足りる時代。それは、本物の秘湯への道しるべ。


 旅に出よう。


そして、自分の体で体験しよう。そこには新たな感動が待っている。

手の平にすっぽり収まる小さな携帯電話が、未知の場所へとあなたを誘ってくれている。












JUGEMテーマ:地域/ローカル


Posted by 大原利雄 | comments(0) -

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